因縁の種類

 因縁には大きく分けて三種類あり、前世からの因縁、今世で自分の行いから出来た因縁、先祖から受け継いだ因縁があります。今世で出来た因縁は懺悔することと功徳を積むことにより、悪因縁を減らすことが出来ます。先祖からの因縁は正しい先祖供養をすることである程度の因縁を解消することが可能です。功徳の割合は、供養をした人に80%、ご先祖様に20%が分配されます。従って先祖供養はご先祖様の為だけではなく、ほとんどが自分の為となります。正しく信仰をし、正しく先祖供養もしているのに、悪いことが次々と起こるのは、前世からの悪因縁を受け継いでいるからです。しかし正しく信仰を持続することにより、薄紙を剥がす様に因縁は取り除いて頂けます。途中で疑心暗鬼になると悪因縁は取れません。肉眼で見えなくても因縁が取り除かれていることを信じ、日々自己を顧みることが大切です。

 故人の松下幸之助さんは、会社が大きくなった時に、「自分の事業が上手くいくのは、御神仏に功徳を先借りしているのではないか」と気付かれたそうです。成功した時に「これは自分の力だ」とおごった考えを持った人は、いつか必ず良い運に見放されて落ちてしまいます。幸之助さんは外注先にも神棚を祀り、手を合わす心を全ての従業員に持たせて、利益の一部を神社やお寺に次々と寄付されました。この行為が会社を発展させたのです。

 お釈迦様は『人間を正しく育てることが、どんな事業よりも難しい』と説かれました。人間を正しく育てるとは、まず自分が正しい信仰に身を置き、正しいことを学び、それを他人に伝え、その人が正しい人生を終えることが出来れば、正しく育てたことになります。正しい信仰により今世の悪因縁を減らし、正しい先祖供養によりご先祖様からの悪因縁を減らし、それでもなお残る悪因縁に対しては、聖法院の浄魂法によって、前世からの悪因縁を断ち切ることができます。私達は悪因縁を少しずつ取り除く修行の為に、この世に生を受けています。全ての人々は悪因縁を持っています。自分は悪因縁を持っていると自覚し、正しい信仰心を持続させ、実践することが大事です。
合掌