死への旅立ちは怖い?

京都大学の元総長、平沢先生のお話で「みんな死をあまりにも怖がりすぎている。死 というものは一体何かということを見つめなければいけない。」とおっしゃっていま した。その先生が、死というものは何なのかということを自分でも考えられたのです。 「大宇宙や大自然から自分が生を受けて生まれてきた。そして皆、それぞれ寿命は違 いますが、ある時期が来たら必ずあの世に帰ります。でもそれで終わりではなく、あ の世でまた自然を建設することに自分も参加する。ですから一つも寂しくない。けれ ども、この世でもいろんな仕事があるように、あの世でも様々な仕事がある。だから 今、色々な仕事が出来るように自ら修行しなければいけない。」と平沢先生はお考え です。しかし情けないことに私達は、他人の話をなかなか鵜呑みにすることは出来ません。何か証明になる様な事実があれば、次第に信じざるを得ません。 先日、テレビで今年の夏のビーチサンダルは、背の高いサンダルが流行すると伝えて いました。ビーチでヒールの高いサンダルって、歩きにくそうに感じますが、そのサ ンダルを見てイタリアのフェラガモの創始者である靴屋さんのお話を思い出しました。 その方が9歳の時、貧乏で靴が買えなかった姉妹の為に自分で靴を作ってやりたいと思ったのですが、まだ9歳で、靴の作り方を習ったことも、もちろん作ったこともありませ ん。ところが不思議と頭の中に、作り方が沸きあがる様に次々と出て来て、自然に作れたそうです。大人になって靴作り職人になりましたが、バブルで不況になり止めよ うと思った頃、交通事故に遭い、足のリハビリでかかとに一番力が入ることに気付き、 更に足に優しく履き易い靴を作る決心をしました。しかし材料が手に入りにくくなった為、試しにコルクを使用してみました。 そのうちに700年前に靴屋が密集していた場所がわかり、そこを掘ってみると700年前 に作られた靴が出て来たそうです。不思議な事に自分が現在作った靴と同じ型で、し かもコルクが使用されていたのです。それを見て、やはり自分は前世でも靴屋だった と感じ、9歳の時に誰にも教えてもらわなかった靴が、自然に作れた原因が判明したの です。人間の潜在意識に叩き込まれている物事は、今世でも覚えていることになり、 それは私達人間が輪廻転生していることの証明となります。お大師様が『今世で少し でも多くの物事を、勉強しておきなさい。』とおっしゃる原因です。今、役に立たなくても必ず来世で役立ち、絶対に無駄にはならない証拠です。今年流行のサンダルも コルク製です。