諸行無常
無事に新年を迎える事が出来、誠にありがたく、めでたい事です。毎年新年を迎える度に、年の初めは未来への希望をあれこれと考えて、一年を単位として大きく果てしない未来が広がり、今年こそはあれもやりたい、これもやりたいと思いながら半年が過ぎ、すぐに年末を迎え、来年こそはと繰り返しながら歳をとっていきます。
お釈迦様が仏となられた35歳を出発点と考え、若い人は自分がその年になるまでは、まだまだあると思い、自分勝手な考えで、今は準備期間だ等と自分自身に言い聞かせながら時が過ぎます。人生の終末が人それぞれに違い、人生の終局が判らないから、自分だけはいつまでもお迎えが来ない様な気になる。それと同時に自分の親や兄弟も、何時までも元気で当たり前だと錯覚する。あの世に帰る事も老いる事も病に伏す事も、全く他人事の様な気がする。新年が始まって思う事は昨年とあまり変化がない自分に気付きます。年々自分が向上するにはどうすれば良いか?忘れてはならない事は諸行無常をしっかりと自覚する。自然の流れに任せる。努力に努力を重ねた後は御神仏にお任せする。病になったら病と道を同じくし、貧乏になったらそれに身を任せる。これらを実行する事によって、少しずつ魂が向上していくのです。信仰によって相手を許す心を養う、と言うが許してやった、と相手に恩着せがましくする態度は、心から許した事にはなりません。何事でも相手の立場になって考え、判断する事は難しいものです。従って自然に物事を受け止められる様になったら、それが自分自身の魂の浄化や、向上のバロメーターと言えます。今年からは何事にも一喜一憂せず、万事物事を自然に受け止められる自分になりましょう。
合掌