送り火盆供養について
お盆の時期になりましたが、毎年8月15日に行う送り火盆供養の時に、私が「ご先祖様を送るべき所に送りました」と言いますが、それについて思い違いがあるようなのでご説明します。
まず自殺した方は地獄に行きますが、と言いましても犯罪者などの他人に対して悪いことをした人が行く恐ろしい地獄とは違います。むしろ反省室と申し上げた方が、理にかなっているかもしれません。ご先祖様の中には必ずと言っていいほど、自殺された方が居られます。地獄や餓鬼道などに行ってしまった場合でも子孫が一生懸命供養をしていると、年に一度御神仏が地獄参りされる時に、救って頂けるチャンスがあります。しかし子孫が供養を怠っていると、3年か5年に1度のチャンスに減ってしまいます。しかも人数が多い為に救って頂けるかどうかもわかりません。私が行くべき所に送りました、と言うのは、例えば畜生界から来たご先祖様は畜生界へ、人間界から来たご先祖様は人間界へ送っています。皆さんの努力をご神仏が認めて下さった時に、ランクアップします。お盆の送り火供養の時は、年忌を司る十三神仏をお招きして供養致します。ご先祖様の段階によってそれぞれにランク分けして、きっちり送って下さいます。その時にお盆の供養をされていないと、名前を呼ばれないので、すごく寂しそうに残っておられます。その様なご先祖様が不成仏霊や地縛霊になる確率が高いので、出来るだけ供養をしてあげることが大事です。不成仏霊や土地の地縛霊は、あの世に帰るお葬式を行なわなかったり、きっちりと引導が渡されていない場合は、いつまでもその場所に留まることになります。もちろん成仏も出来ません。また僧侶でありながら全く霊界を信じていない方が、形だけ引導を渡しても死者には届きません。その結果地縛霊や浮遊霊になります。例えば踏切事故で亡くなられた方達は、特に正しく葬儀をし、しっかりと引導を渡さなければ、苦しさから次の死者を呼び込むなどの障りになることもあります。
死者は自分を正しい成仏の道に早く乗せてもらいたいと望んでいます。道に乗ったら、その道を進むために残された子孫の方々とお寺での先祖供養の積み重ねが大切です。お盆は年に一度のチャンスなので、楽しみにしている先祖様がおられることを忘れないで頂きたい。お盆には一人でも多くのご先祖様を送り火盆供養してあげて下さい。合掌